- 「MT5でEAを作ってみたいけど、どの方法がいいの?」
- 「プログラミングができなくても自動売買って始められる?」
- 「ウィザードってどこまでできるの?」
- 「ツールやスクールにお金をかけるべき?」
そんな疑問を持っている方に向けて、本記事ではMT5でEA(自動売買)を作成する4つの方法を、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。結論から言うと「MQL5ウィザードを使う」「MQL5言語のプログラミングを学んで自作」「既存のEAをカスタマイズ・改造する」「EA作成ツールを使う」の4つの方法があります。
それぞれの難易度・かかる費用・自由度・メリット・デメリットを表や事例を交えて整理し、「初心者にはどの方法が最適か?」という視点からも解説しています。
これからMT5で自動売買を始めたい方が、自分に合ったEA作成方法を見つけられるよう、最初の一歩をしっかりサポートする内容になっています。
MT5でEAを作成する方法4選

MT5で自動売買(EA)を始める方法は、大きく分けて4つあります。
ここでは、それぞれの方法について難易度・費用・メリット・デメリットを比較しながら解説していきます。
MQL5ウィザードで作成
項目 | 内容 |
---|---|
難易度 | ★☆☆☆☆(超初級) |
費用 | 無料(MT5標準搭載) |
メリット | コーディング不要で簡単にEAを作成できる |
デメリット | 複雑なロジックには対応できない |
MetaEditorに搭載されている「MQL5ウィザード」を使えば、プログラミングの知識がなくても簡単にEAを作成できます。主に移動平均線などのシンプルなインジケーターを選び、条件を設定するだけで自動売買を組むことが可能です。初心者がEAの仕組みを体験するには最適な方法ですが、戦略の自由度は限られます。まずは「EAとはどういうものか」を体験したい方におすすめです。

MQL5言語のプログラミングを学んで自作
項目 | 内容 |
---|---|
難易度 | ★★★★★(上級) |
費用 | 無料(独学 or 書籍購入) |
メリット | 独自ロジックを自由に組める/柔軟性が高い |
デメリット | 習得に時間と労力がかかる/学習コストが高い |
本格的にEAを開発するなら、MQL5という専用言語でプログラムを書くのが王道です。MetaEditorを使ってEAの骨組み(OnTick
など)から自分で記述でき、複数の条件や複雑なロジックも実装可能。裁量トレードのルールをそのまま再現できるのが大きな魅力です。一方で、プログラミング経験がないと挫折しやすいため、じっくり学ぶ姿勢が必要になります。時間をかけて自作したい人向けです。
既存のEAをカスタマイズ・改造する
項目 | 内容 |
---|---|
難易度 | ★★★☆☆(中級) |
費用 | 無料(ソースコード次第) |
メリット | 完成済みのEAをベースに調整できる/学習コストを抑えられる |
デメリット | .mq5 ファイルが必要/ロジックの理解力が必要 |
ネット上には無料・有料問わず多くのEAが公開されています。.mq5
というソースコード付きのものを入手できれば、内容を一部修正して自分用にカスタマイズすることも可能です。MQL5の知識が多少あれば、「ロジックの変更」「パラメータの追加」「通知機能の追加」などができます。完全自作よりも負担は少なく、実践的なMQL5学習にもなります。既製品をベースに調整したい方に向いています。
EA作成ツールを使う
項目 | 内容 |
---|---|
難易度 | ★★☆☆☆(初中級) |
費用 | 有料(約3万円〜) |
メリット | ノーコードで簡単にEAを作成できる/学習時間を省ける |
デメリット | ツールの使用に制限あり/本格的なカスタマイズは難しいことも |
ノーコードでEAを作成できる有料ツールの代表例として「eaつくーる」があります。価格は約3万円ですが、プログラミングの知識がなくても、直感的な操作でEAを作ることができ、MQL5の学習に時間を費やす必要がありません。難しいコードを書かずに、自分だけの自動売買ロジックを作成したい初心者には特に向いています。
なお、eaつくーる以外にも「EA Builder」や「FxDreema」など、国内外にさまざまなEA作成ツールが存在します。機能や価格、対応する取引プラットフォーム(MT5/MT4)などを比較して、自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。
初心者におすすめのMT5のEA作成方法はどれ?

自動売買に興味があっても、「どの作成方法を選べばいいのか分からない」という初心者は多いでしょう。ここでは、予算・知識・目的別に、自分に合ったEA作成方法の選び方を解説します。これから初めてMT5でEAを作りたい方は、まず以下の3つの視点で比較してみてください。
予算で決める
方法 | 費用目安 |
---|---|
MQL5ウィザード(標準搭載) | 無料 |
MQL5自作(独学) | 無料 |
MQL5自作(有料スクール) | 数千〜数万円 |
ノーコードツール(eaつくーる等) | 約3万円 |
EAの作成方法は、大きく分けて「無料で始められる方法」と「有料ツールを使う方法」の2つがあります。たとえば、MT5に標準搭載されているMQL5ウィザードは完全無料で、初心者でも手軽にEAを作成できます。
また、MQL5言語を使って自作する方法も基本的に無料です。ネット上には無償の学習コンテンツやコードサンプルが豊富にありますし、さらに深く学びたい場合は、有料のプログラミングスクールや教材を活用することも可能です。
一方、「eaつくーる」などのノーコード型のEA作成ツールは約3万円程度の費用がかかりますが、プログラミング知識がなくても直感的な操作でEAを作成できるため、時間と労力を大幅に削減できます。初期投資としてはやや高めですが、学習コストを抑えてすぐにEAを運用したい人には、コストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。
予算に余裕がある方は、まずツールでEAの仕組みを体験し、その後MQL5で本格的な開発にステップアップする流れもおすすめです。
完全初心者ならMQL5ウィザード
「自動売買は初めて」「コードも書けない」「何から始めたらいいか分からない」という方には、MQL5ウィザードを使ったEA作成が最もハードルが低くおすすめです。MT5のMetaEditor内に標準搭載されており、画面の案内に従って名前・売買条件・資金管理などを選んでいくだけでEAが完成します。
選べるロジックは移動平均線など限られていますが、実際にEAをチャートに設定して、自動売買が稼働する体験ができるだけでも学びになります。プログラムを学ぶ前にまず「EAとは何か」を実感する最初の一歩として、ウィザードはとても優秀な学習ツールです。
本格的に自作したいならMQL5言語を1から学ぶ
将来的に完全オリジナルの自動売買ロジックを構築したい、またはEA開発で副業収入を狙いたいという方には、MQL5言語をしっかり学んで自作する道がおすすめです。MQL5はC言語に近い構文を持ち、慣れるまでに少し時間はかかりますが、その分柔軟性が高く、売買条件・時間帯制限・トレーリングストップなど、複雑な戦略も自由に実装できます。また、自作EAは外部依存がなく、自分のロジックを検証・改善していけるため、トレード技術も磨かれます。学習にはYouTube、MQL5公式ドキュメント、書籍など多くの教材がありますので、焦らず段階的に学んでいくのが成功のポイントです。
MT5のEAを作成する際の注意点
必ずバックテストとフォワードテストで検証する
EAを作成したら、必ずバックテストとフォワードテストを行って性能を確認しましょう。バックテストでは、過去の相場データを使ってEAがどのように取引していたかを確認できます。一方、フォワードテストは現在の相場でデモ口座などを使って実際に稼働させるテストです。両方を行うことで、過去相場にだけ通用する“過剰最適化されたEA”を避けることができます。また、テスト結果を見る際は、プロフィットファクターやドローダウン、勝率といった数値だけでなく、どのような相場で利益が出ていたのかを分析することも大切です。検証を怠ると、実運用で大きな損失を招くリスクがあります。
一時的な勝率に惑わされず、継続的な改良も意識する
EAは一度作って終わりではなく、継続的な改善とメンテナンスが必要です。相場は常に変化しており、過去に利益を出していたロジックでも、数ヶ月後には通用しなくなる可能性があります。
一時的に高い勝率が出たからといって、それだけで過信するのは危険です。EAの運用成績を定期的に振り返り、必要であれば売買ロジックやパラメータを見直しそのEAの改良モデ作成も検討しましょう。また、異なる通貨ペアや時間足でのテストを行うことで、EAの応用力や弱点を把握できます。“作って終わり”ではなく、“育てていく”という視点を持つことが、長期的な収益につながる鍵です。
EAのロジックを理解し、相場環境に合わせた運用を心がける
EAを有効に活用するためには、ロジックの中身をしっかり理解することが重要です。「どんなインジケーターを使っているか」「どのような相場でエントリーするのか」「トレンド型か、レンジ型か」など、EAの設計思想を知らずに使うと、相場とのミスマッチで思わぬ損失を招くこともあります。
また、相場のボラティリティが高いときと低いときでは、同じEAでも結果が大きく異なることがあります。ロジックを理解していれば、「今はこのEAを使うべきか」「一時的に停止すべきか」といった判断ができるようになります。EA任せにせず、相場との相性を見極めながら運用することが成功のコツです。
MT5 EA作成に関するよくある質問(FAQ)
作成したEAはどうやってチャートに適用すればいいですか?
作成したEAは、MT5のナビゲーターEAを選択し、チャートへドラッグ&ドロップするだけで適用できます。EAをコンパイル済みであれば、「エキスパートアドバイザ」カテゴリに表示されているはずです。
詳しい操作手順については、以下の参考記事をご覧ください。
EAのバックテストはどうやって行いますか?
ツールバーの「表示」→「ストラテジーテスター」を開き、テストしたいEAを選択します。通貨ペア、期間、モデル(全ティックなど)を設定し、「開始」ボタンを押すと過去のデータに基づくシミュレーションが始まります。
詳しい手順や注意点については、参考記事もあわせてご確認ください。
無料で使えるおすすめのEA作成ツールはありますか?
はい、無料で使えるEA作成ツールもいくつか存在します。代表的なのは「FxDreema」や「EA Builder」です。どちらもノーコードでEAを作成でき、視覚的に条件分岐やトリガーを設定することができます。
まとめ
MT5でEA(自動売買)を作成する方法は、大きく分けて「MQL5ウィザードを使う」「MQL5言語のプログラミングを学んで自作」「既存のEAをカスタマイズ・改造する」「EA作成ツールを使う」の4つがあります。それぞれに難易度や費用、自由度が異なるため、自分の知識レベルや目的に応じて選ぶことが大切です。特に初心者には、プログラミング不要で手軽に体験できるウィザードや作成ツールがおすすめです。一方で、本格的にEAを構築したい方は、MQL5の習得によって自由度の高い戦略を実装できます。まずは自分に合った方法でEAを作り、テストや改良を重ねながら運用に活かしていきましょう。
また、EAは作って終わりではありません。実運用前には必ずバックテストとフォワードテストを行い、性能を検証することが不可欠です。一時的に勝てるEAでも相場環境の変化で通用しなくなることがあるため、継続的な見直しや改良も重要です。EAのロジックを理解し、相場に合った運用判断をしながら活用していくことが、安定した成果につながります。
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