MT5(MetaTrader 5)のチャート上に「買い」「売り」サインを自動で表示する“サインツール”は、裁量トレードを補助する便利なツールです。
これまではプログラミング知識がなければ自作が難しいものでしたが、今ではChatGPTを使うことで、初心者でも数分で自作できる時代になりました。
この記事では、MT5のサインツールをChatGPTで作る手順や注意点までを徹底解説します。
MT5サインツールとは?
MT5のサインツールとは、指定した条件を満たしたときにチャート上へ矢印やマークを自動表示してくれるインジケーターのことです。
たとえば、「移動平均線がクロスした瞬間」や「RSIが一定値を超えたとき」など、条件に応じて“売買サイン”を表示します。
これにより、エントリーポイントを逃すことなく、視覚的に判断できるようになります。裁量トレードの補助、検証、トレード記録分析にも最適です。
サインツールの基本構造(売買サイン・条件設定・アラートなど)
サインツールは次の3要素で構成されます。
| 要素 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 条件設定 | サインを出す基準を定義 | 「短期MAが長期MAを上抜けたら買い」など |
| シグナル表示 | 矢印やマークを表示 | 青矢印=買い、赤矢印=売り |
| 通知・アラート | 条件成立時に知らせる | サウンド、ポップアップ、メール通知 |
この仕組みを理解すれば、どんなサインでも自由に設計できます。
EA(自動売買)との違いを簡単に解説
サインツールは「条件が整ったことを知らせる」ツール、EA(自動売買)は「実際に発注まで行う」ツールです。
どちらもMQL5というプログラミング言語で作られますが、用途が異なります。
| 比較項目 | サインツール | EA(自動売買) |
|---|---|---|
| 主な目的 | サインを出す | 売買を自動化 |
| エントリー | 手動 | 自動 |
| 難易度 | 低い | 高い |
| 初心者向け | ◎ | △ |
つまり、サインツールは自分の判断でエントリーしたい人に最適な選択肢です。
ChatGPTでMT5のサインツールを作るメリット・デメリット
ChatGPTを使えば、プログラミング知識がなくてもMQL5コードを自動生成できます。
「こういう条件でサインを出してほしい」と日本語で伝えるだけで、AIがコードを作ってくれるため、初心者でも即戦力のツールを作成可能です。
ChatGPTでMT5のサインツールを作るメリット
- プログラミング知識がなくてもツールを自作できる
- 日本語で指示を出すだけでMQL5コードを生成できる
- 条件の変更や修正が簡単でスピーディー
- 自分のトレードルールをそのまま形にできる
- 学びながら検証・改良を繰り返せる
ChatGPTを使えば、MT5のサインツールを誰でも短時間で作成できます。
たとえば「移動平均線がクロスしたら買いサインを出して」と指示するだけで、動作するコードをAIが作ってくれます。
また、条件の変更や色の指定なども再度指示するだけで対応可能です。
これにより、これまでプログラミングが壁だった初心者でも、
トレード戦略を自分の手で見える化できるようになります。
ChatGPTでMT5のサインツールを作るデメリット
- 生成コードが完璧ではなく、エラーや不具合が出ることがある
- リペイント(サインが後から消える)に注意が必要
- 出力されたコードの意味を理解しにくい
- 複雑なロジックでは正確に動作しない場合がある
- 商用利用・配布には著作権や利用規約の確認が必要
ChatGPTは便利ですが、出力されたコードが必ずしも正しく動くとは限りません。
条件設定によっては誤作動やリペイントが発生するケースもあります。
また、AIが自動生成したコードは一見便利でも、自分で理解しないまま使うとトレード精度を下げるリスクがあります。
さらに、配布や販売を行う場合は、OpenAIの利用規約や著作権の確認が欠かせません。
AIに頼りすぎず、仕組みを理解しながら活用する姿勢が重要です。
ChatGPTを使ったMT5サインツール作成方法
ChatGPTでサインツールを作る流れは、GPTのMT4&MT5 and TradingView Expert (TradeMaster AI)を使えば非常に簡単です。
これは、名前にも書いてある通り、MT4やMT5、TradingViewのカスタムインジケーターやEA、サインツールなどを作るのに特化したGTPになります。
ロジックを文章で考える
MT4&MT5 and TradingView Expert (TradeMaster AI)というGPTを使っていきます。
まずは「どんな条件でサインを出すか」を明確にします。例えば、短期MAが長期MAを上抜けたら買いサイン、RSIが70を超えたら売りサインとかです。
明確な文章で書くことで、AIにも伝わりやすく、条件の整理にもなります。
決まったらchatGPTに送ります。

すると以下のあ画像のようにコードが出てきます。これをMetaEditorで貼り付けます。

今回考えたロジック
RSIが70を上回った後、70を下抜けたら ⇒ 売りサイン(↓)
RSIが30を下回った後、30を上抜けたら ⇒ 買いサイン(↑)
矢印(↑↓)をチャートに表示
アラート(Alert)を鳴らす(1回だけ)
MetaEditorで作成する
MT5の上部メニューの「ツール」から「MetaQuotes言語エディタ」をクリックします。
サインツールなので新規作成から、カスタムインディケータを選択します。

名前、著作者、リンクの情報を入力

名前、著作者、リンクの情報を入力します。
ここでは名前だけ入力して、「次へ」を押します。

イベントハンドラはデフォルト設定で進めます。
描画設定

この画面は「インジケーターの描画設定」を行う部分ですが、今回作るのは「矢印サインを出すタイプ」のため、ラインやグラフをプロットする必要がないのでそのまま完了をクリックします。
コードを貼り付ける
先ほどchatGPTに作成してもらったコードをコピーして一番下に貼り付けます。

コンパイルをクリック

貼り付けたら、コンパイルをクリックします。エラーが出たらエラー内容をスクショしてchatGPTに修正してもらいましょう。
複雑なロジックほど、1回で0errorになるのは正直難しいので、修正を繰り返しましょう。
0errorになればOKです。ファイルから保存して、MT5を開いてチャートに表示させます。
サインツールが表示されているか確認
以下の画像のように矢印が表示されているか確認しましょう。
RSIとMAは表示されてませんが、chatGPTに表示させるように依頼すれば表示させるコードを作成してくれます。

MT5サインツールをchatGPTで作成する際の注意点
リペイント(サインが後から消える現象)に注意
ChatGPTで生成したコードの中には、確定していないローソク足の段階でサインを出すものがあります。
この場合、後でチャートが確定するとサインが消える「リペイント現象」が起きやすくなります。
リペイントは検証精度を大きく下げるため、「確定足でのみサインを出す」設定を意識して指示を出しましょう。
バックテスト時にも、過去サインが正確に残っているかを必ず確認するのがポイントです。
コードの意味を理解せずに使わない
AIが生成したコードは動作しますが、なぜその条件でサインが出ているのかを理解せず使うのは危険です。
特にトレードにおいては、条件を把握していないと“なぜ勝てた・負けた”の検証ができません。
ChatGPTに「この部分の意味を教えて」と質問することで、コード構造の理解も深まります。
ツールを「使うだけ」で終わらせず、仕組みを理解して活用する姿勢が大切です。
エラーや動作不具合が出た場合はAIに修正依頼を出す
生成コードは完璧ではなく、コンパイルエラーや誤作動が発生することがあります。
その場合、エラーメッセージをそのままChatGPTに貼り付け、「修正してください」と伝えるのが最も早い対応法です。
AIが該当箇所を解析して、修正版コードを再生成してくれます。
自己解決しようとせず、AIを“開発サポートツール”として活用する意識を持ちましょう。
複雑なロジックを一度に指示しすぎない
ChatGPTに最初から複雑な条件をいくつも与えると、意図しない動作をすることがあります。
最初は「移動平均線クロス」「RSI70以上で売り」など、1~2条件に絞って依頼するのがポイントです。
その後に「ストキャスも追加して」など、段階的にロジックを発展させれば、動作確認もしやすくミスも減ります。
一歩ずつ改良を重ねることが、安定したサインツール開発のコツです。
動作確認は必ず過去検証を行う
ChatGPTで作ったツールは、必ず過去データで検証しましょう。
過去検証ではサインが正確な位置で出ているか、リペイントがないかを確認します。
さらに、デモ口座でフォワードテスト(リアルタイム検証)を行うことで、実運用時の挙動を確認できます。
この2段階のテストを行うことで、ツールの信頼性と再現性が大幅に向上します。
商用利用・配布時は著作権と規約を確認する
ChatGPTで生成したコードは基本的に自分用であれば自由に使えますが、販売・配布する場合は注意が必要です。
OpenAIの利用規約やMQL5コミュニティの著作権ルールに違反すると、トラブルに発展する可能性があります。
商用目的で使用する場合は、利用条件を一度確認してから公開するようにしましょう。
AI任せにしすぎず、自分の戦略を反映させる
ChatGPTは非常に便利ですが、AI任せのままでは“自分のトレードスタイル”が反映されにくくなります。
どんなサインツールも、最終的には自分の経験や判断基準を組み込むことで本領を発揮します。
AIが作ったコードをベースに、自分のロジックを少しずつ加えていくことで、真に使えるオリジナルツールに進化します。
AIの回答精度はプロンプト(指示内容)次第で変わる
ChatGPTは与える指示(プロンプト)の内容が曖昧だと、期待通りのコードを出してくれません。
「確定足」「リペイント防止」「色変更できるように」など、条件を明確に伝えることで精度が大幅に上がります。
また、「MT5用のMQL5コードで」「チャートに矢印表示」など、具体的な環境指定も忘れずに入れるとよいでしょう。
無料版ChatGPTでは出力制限に注意
無料版ChatGPT(GPT-3.5など)では、長いコードが途中で途切れることがあります。
MT5用インジケーターは構文量が多いため、出力がカットされる場合も。
その際は「続きを出して」と伝えるか、有料版(GPT-4以上)を使うと安定して生成できます。
安定した出力を求めるなら、有料プランを検討するのもおすすめです。
MT5サインツール作成に関するQ&A
ChatGPTで作ったMT5サインツールは無料で使えますか?
はい。自分のトレード環境で使用する分には無料で利用できます。ただし、生成したコードを販売・配布する場合は、OpenAIの利用規約や著作権の確認が必要です。商用利用を検討する際は、事前にルールを確認しておきましょう。
コードがエラーで動作しません。どうすればいいですか?
エラーが出た場合は、MetaEditorのエラーメッセージをそのままChatGPTに貼り付けて「修正してください」と指示すると解決しやすいです。AIがエラー箇所を特定し、自動的に修正版コードを生成してくれます。
スマホ版MT5でもサインツールは使えますか?
スマホ版MT5では新しいインジケーターの追加や編集はできません。PC版で作成・導入したサインツールをチャートに適用し、その状態をスマホに同期することで、表示のみ行うことが可能です。
ChatGPTでEA(自動売買ツール)も作れますか?
はい、可能です。「このロジックで自動売買EAを作ってください」と指示すれば、ChatGPTがエントリーや決済まで自動化したMQL5コードを生成します。ただし、必ずデモ口座で動作確認を行いましょう。
どんなロジックが初心者におすすめですか?
まずは「移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロス」や「RSIが30以下・70以上でサインを出す」など、シンプルな条件から始めるのがおすすめです。慣れてきたら、MA×RSIなど複合ロジックに発展させると効果的です。
【まとめ】ChatGPTを使えば誰でもMT5サインツールを作れる
MT5のサインツールは、裁量トレードの判断を支援してくれる頼もしい相棒です。
ChatGPTを使えば、MQL5の知識がなくても数分で動作するサインツールを作成でき、条件の変更や改良も簡単です。
AIとMT5を組み合わせれば、
- 自分だけのオリジナルロジックを形にできる
- トレード精度を高められる
- 学びながら実践スキルが身につく
という一石三鳥の効果が得られます。
まずは「移動平均線のクロスサイン」などシンプルなものから試し、
自分のトレードスタイルに合うオリジナルサインツールを作り上げてみましょう。



コメント